
2025年5月14日、株式会社コンステラセキュリティジャパンは、フランスのサイバーテクノロジー企業 Filigran社との共催にて、脅威インテリジェンスおよび認知戦をテーマとしたセミナーを在日フランス大使館(東京都港区)にて開催いたしました。
本セミナーは、サイバー空間における脅威環境の変化と、国家安全保障における情報戦・認知戦の重要性を踏まえ、国内外の有識者とともに実践的な知見を共有することを目的に実施されたものです。
主なプログラム内容
セミナーは、在日フランス大使館およびFiligran社による開会挨拶から始まり、弊社シニアアナリスト 陶山 航による講演「沖縄・台湾情勢に関連する認知戦の最新動向」にて幕を開けました。SNS空間におけるナラティブ形成や世論誘導の最新事例を紹介し、地域情勢と情報戦の相関を分析しました。
続いて開催されたラウンドテーブルディスカッションでは、IPA(情報処理推進機構)長迫智子氏、台湾のTeamT5社 蔡松廷氏、Filigran社 CEO Samuel Hassine 氏の3名をパネリストに迎え、「安全保障におけるサイバーセキュリティの脅威ランドスケープ」をテーマに、地域・立場を越えた視点から活発な議論が行われました。
後半では、Filigran社 Technical Solution Lead / Damian Skeeles 氏より、同社が開発・提供する「OpenCTI」の活用事例と今後の開発ロードマップについて講演が行われました。TTP(戦術・技術・手順)を含む情報資産を可視化し、意思決定を支援する同プラットフォームの実践的運用方法が紹介されました。
セミナー終了後には、登壇者・参加者間の自由な意見交換を目的としたネットワーキングセッションを実施しました。参加者の皆さまと直接お話しする中で、多様な視点や実務上の課題感を共有することができ、大変有意義な時間となりました。
当日のアジェンダ
以下は、セミナー当日に実施されたプログラムの概要です。
| 時間 | 内容 | Speaker |
| 14:00 – 14:10 | 開会の挨拶 | 在日フランス大使館 Filigran社 |
| 14:10 – 14:40 | 講演: 沖縄・台湾における認知戦の動態 | 株式会社コンステラセキュリティジャパン シニアアナリスト 陶山航 |
| 14:40 – 15:40 | ラウンドテーブルディスカッション: 安全保障におけるサイバーセキュリティの 脅威ランドスケープ | パネリスト ・IPA 研究員 長迫 智子 氏 ・台湾 TeamT5社 CEO 蔡松廷 氏 ・フランス Filigran社 CEO Samuel Hassine 氏 |
| 15:40 – 16:00 | コーヒーブレイク | |
| 16:00 – 16:45 | 講演: 「OpenCTIのサイバー/認知戦(FIMI)領域におけるユースケース | Filigran社 Technical Solution Lead Damian Skeeles 氏 |
| 16:45 – 16:55 | 質疑応答 | |
| 16:55 – 17:00 | 閉会の挨拶 | Filigran社 |
| 17:00 – 18:30 | ネットワーキング(カクテル・交流会) |
今後も弊社では、グローバルな知見と技術を取り入れ、サイバー/認知戦領域における実践的ソリューションの普及と情報共有に努めてまいります。
本イベントにご参加いただいた皆様に、改めて厚く御礼申し上げます。
Filigran社について
Filigran社は、オープンソースの脅威インテリジェンス管理プラットフォーム「OpenCTI」を開発・提供するフランス発のサイバーテック企業です。OpenCTIは、世界50カ国以上、4,200超の組織に導入されており、視覚的かつ体系的な脅威情報の分析・管理を可能にする先進的なプラットフォームとして評価されています。
同社は、フランス政府の産業戦略「France2030」にも採択されており、政府・企業のレジリエンス強化を支援しています。
OpenCTIの詳細につきましては、下記をご覧ください。
関連記事:Filigran社 CEO Samuel Hassine氏 インタビュー動画(2024年11月収録)
OpenCTI開発の裏側や生成AI活用の展望、日本市場への意気込みまで──弊社代表・宮村との対談で語られた戦略的ビジョンとは?
ぜひこちらの動画もあわせてご覧ください。
| この記事をシェア |
|---|
一緒によく読まれている記事
-
ほぼこもセキュリティニュース
- AIの二重使用のジレンマ
- 生成AIの利用が広がっています。 これまで実施が難しかった複雑な内容であっても、新しく登場した生成AIを使ったシステムによって簡単に実現できることが出てきています。 単に質問した...
-
ほぼこもセキュリティニュース
- CAPTCHAからのマルウェア
- 最近、CAPTCHAの設置された海賊版サイトだと思ったら、配布しているものはマルウェアだったという事例が確認されています。