Kasperskyは、1997年に設立されたコンピュータセキュリティを提供する会社です。
個人向けにも企業向けにも製品を展開していて、多くの利用者を持っています。
そんなKasperskyですが、今回、米国での販売が禁止されることになりました。
Kasperskyは、多数あるアンチウイルス製品の提供会社の一つです。
各社いろいろな特徴がありますが、Kasperskyは、その検知率の高さと誤検知率の低さが特徴の一つです。
WebブラウザでのWebの閲覧中に処理が遅くなるような事象も起こりにくいという評判があります。
しかし、Kasperskyは会社としてみた場合、人によっては心配になる点があります。
Kasperskyは、ロシアの会社として認識されています。
実際に、現時点の状況を確認しますと、Kasperskyはグローバルな会社です。
Kasperskyの持ち株会社は、現在、イギリスで登記されています。
同社のセキュリティ製品のデータはスイスに移されており、同国のデータ監査を受けるための準備などが進められている状況です。
ロシアのモスクワにも拠点がありますが、この拠点はロシア本社となっています。
しかし、Kasperskyはロシアの会社であると一般的には認識されています。
今回、バイデン政権は6月20日に、Kasperskyが製造したウイルス対策ソフトの米国での販売を禁止する計画を発表しました。
官僚の説明では、Kasperskyに対するモスクワの影響力が重大なリスクを生じさせていることが判明したとされています。
アンチウイルスソフトウェアはその性質上コンピューターシステムに特権アクセスできるため、米国のコンピューターから機密情報を盗んだり、マルウェアをインストールして重要なアップデートを差し控えさせたりすることができるため、脅威が高まっていると認識しているということです。
禁止される範囲も広いものとなっています。
ソフトウェア更新のダウンロード、製品の再販およびライセンス供与が禁止されます。
新規販売も禁止されます。
別のブランド名で販売されているソフトウェアに統合したホワイトラベル製品の販売も禁止されます。
今回案内された規則では、規制に違反した販売業者や再販業者は商務省から罰金を科せられることになります。
故意に禁止事項に違反した場合、司法省は刑事訴訟を起こすことができます。
そしてソフトウェアのユーザーは法的な罰則は受けませんが、使用をやめるよう強く勧められるということが案内されています。
今回のこの規則は、必要なものだったのでしょうか。
Biden bans US sales of Kaspersky software over Russia ties
https://www.reuters.com/technology/biden-ban-us-sales-kaspersky-software-over-ties-russia-source-says-2024-06-20/
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