O型の重要性

2024年6月3日に、ロンドンの病院関連組織のいくつかがサイバー攻撃の被害を受けました。
その組織では、通常時には多数のシステムが稼働していて、多くの医療活動を支援しています。
どんなことが起こったのでしょうか。

  • 検査サービスを提供する組織がサイバー攻撃を受けた
    この組織はいくつもの病理学サービスを提供していますが、サイバー攻撃の結果、多くのシステムが利用できなくなり、これらの実施に影響が出ました。
  • 業務を周辺に分散させて対応を進めた
    検査サービスには、その重大度でいくつかに分類することができますが、特に緊急性救急性の高いサービスについては、各組織の連携で、概ねサービスが提供できる状態にできました。
  • 専門性の高いサービスは代替提供が難しく遅延している
    多数あるサービスのなかには他の組織での代替が容易でない専門性の高いサービスがあり、こういった病理学サービスに大きく依存する一部の手術や処置は延期されています。
  • 血液適合検査が滞る
    支障の出ているサービスの一つに、血液適合検査がありました。
    手術などの場面の中では、この検査が緊急的に必要な場面も少なくなく、このサービスの提供状態は病院運営に影響が大きいといえます。
  • 血液適合検査が十分に実施できないことへの対応
    血液型には、いくつかの種類があります。
    分類手法には、ABO型とRh型があります。
    通常はどちらも適合している血液が輸血に使用されますが、例外的にO型の血液については他のABO型の代わりに使用することができます。
    この特性を活かし、緊急的な対応が必要な場面で、O型の血液が使用されるケースが増えることとなっています。

サイバー攻撃の結果、O型の血液の在庫がひっ迫することになったという話です。
サイバー攻撃の話が、直接的に血液型の話につながるケースは想像していませんでしたが、なるほどと思う流れになっています。

私たちの活動は、いろいろなものが関連して作用するようになっています。
自分にできることを一人一人が継続していくということの重要性を見た思いがします。

O positive and O negative donors asked to urgently book appointments to give blood following London hospitals IT incident

https://www.nhsbt.nhs.uk/news/o-positive-and-o-negative-donors-asked-to-urgently-book-appointments-to-give-blood-following-london-hospitals-it-incident/

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