バルク電子メール検証というジャンルがあります。
どういったものでしょう。
ビジネスで電子メールマーケティングを使用している場合や、アドレスのリストに電子メールを送信している場合は、悪質または偽の電子メールアドレスの問題に精通している可能性があります。
そうすることがなぜそれほど価値があるのでしょうか。
ビジネスで電子メールを使ってマーケティング活動を実施する際、いろいろなデータが気になります。
配達率を上げる、ハードバウンスを避けてスパム判定されることを避ける、送信者の評判を維持する、開封率やクリック率を正確な状態で上げる、一時的に作られたアドレスを除外する、タイプミスのアドレスを除外したり修正したりする、いろいろとあります。
ビジネスの中身を考える場合、直接的には開封率やクリック率が気になるのですが、それらを正確な状態で把握するためには、もともとのメールアドレスの一覧がきれいである必要があります。
こういったケースで利用できるツールのジャンルをバルク電子メール検証と呼んだりします。
大量のメールアドレス一覧があって、よいものだけを選び取りたいとします。
そんなときにバルク電子メール検証ツールにかけるとこんな具合に判定できたりします。
- 80%以上:良好で有効なメール、既存のメール。 彼らにメールを送信しても安全です。
- 14%前後:危険なメール。
- 6%以下:悪いメール (存在しない)
昔ならSMTPコマンドにあるEXPNやVRFYコマンドで簡単にメールアドレスの存在確認ができたのですが、今時そういったコマンドは禁止されていることが多く、メールアドレスの存在を調べることは容易ではありません。
ですがこの種のツールを使うと一括で判定できるのです。
便利になったものです。
社会情勢もあり、以前にも増してメールによるマーケティングの重要性は上がってきています。
そんななかこのバルク電子メール検証のジャンルも色々なものが登場してきています。
本当に便利になってよかったです。
と思っていました。
でも、この種のツールをうれしく思うのはマーケティング担当者だけではありませんでした。
大量のメールアドレスを取り扱う人にはどのような人がいるでしょうか。
サイバー犯罪者のなかにも存在しました。
サイバー犯罪者の活動は分業化が進んでいます。
その活動の時系列でいうと前のほうに位置する取り組みの中に、Initial Access Brokerというものがあります。
ユーザ名とパスワードのような組み合わせを次の工程の犯罪者に販売する人たちです。
この販売する情報の精査を行う道具として、このバルク電子メール検証が使われているのです。
実際になんらかの有効なバルク電子メール検証ツールを使って精査したものを販売しているのかは定かではありませんが、宣伝文句として並んでいます。
こういった具合です。
- 見出し
13mln GitHub user:emails. up to 94% valid email accs. 26+ mln repo:user,
user:repo
1300万件のGitHubのユーザのメールアドレスを売るというものです。
94%以上が妥当なメールアドレスだといっています。 - 紹介文の初めの部分
I have a GitHub user database for sale. (13+ mln users+emails, 26+ mln
repositories)
リポジトリに至っては2600万以上だそうです。 - 情報の妥当性を謳う部分
Emails validity
1000 random users and their emails ( ~ 1072 emails per 1000 users) were
checked with MillionVerifier
有名ツールの一つでチェックしたと宣伝しています。
これはある掲示板で実際に最近出ていた広告の一つです。
いろいろな意味でこの内容が真実なのかどうかはわかりません。
便利な道具というものはたくさんあります。
その便利な道具を単に便利な道具として利用するか、犯罪の道具として利用するか、それは利用者にゆだねられているのかもしれません。
参考記事(外部リンク):Bulk Email Verification and Validation Service Market Giants
Spending Is Going To Boom | MillionVerifier, Hubuco, Zero Bounce
www.digitaljournal.com/pr/bulk-email-verification-and-validation-service-market-giants-spending-is-going-to-boom-millionverifier-hubuco-zero-bounce
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