魅力あるゲームソフトを作るのは大変です。
ですので、有償で販売されたり、基本無料で入手は無料だけれども機能分割で課金する仕組みが搭載されていたりします。
これは普通のことに思います。
一方で普通でないものが存在します。
海賊版です。
どこかのだれかが、有償のソフトウェアの機能制限機構を無効化するなどした、いわゆる海賊版を配布します。
その存在を知った人はこう思うのかもしれません。
「ラッキー。このゲームやりたかったんだよね。」
でもね、考えてみてください。
うまい話には大抵裏があります。
Crackonoshというマルウェアが確認されています。
このマルウェアは、こういう海賊版のゲームのインストーラーで一緒にインストールされます。
このCrackonoshにはこんな機能が搭載されています。
- アンチウイルスソフトのアンインストール機能
Adaware、Bitdefender、eScan、F-secure、Kaspersky、McAfee(スキャナーのみ)、Norton、Panda、といったアンチウイルスソフトウェアを削除します。 - WindowsDefenderの無効化機能
単に無効化するだけじゃないです。
WindowsDefenderの代わりに、WindowsDefenderの盾のマークのアイコンをシステムトレイに配置する代替品をインストールします。
これでWindowsDefenderがいなくなっていることに気が付きにくくなります。 - winlogui.exeのインストール機能
winlogui.exeはMoneroマイナーです。
脅威アクターはこのキャンペーンで、合計900XMRを稼いでいます。
現在のレートで1XMRは約23,000円ですので、およそ2億円以上稼いだことになります。
すごいですね。
ちなみに、このCrackonoshは、Grand Theft Auto V、NBA 2K19、Pro Evolution Soccer2018の海賊版に含まれていることが確認されています。
海賊版をダウンロードした人は犯罪を犯すことと引き換えに有償の人気のあるゲームが遊べます。
海賊版の入手者は悪いことをしている自覚はあると思うのですが、被害者でもあることを知っているのでしょうか、というお話でした。
参考記事(外部リンク):Hackers Crack Pirated Games with Cryptojacking Malware
threatpost.com/hackers-crack-pirated-games-malware/167263/
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